コンサルタントは常に質問される商売であり、質問への対応は熟練する必要があります。本稿では質問への対策を検討します。
事前に質問を想定しておく
基本となる対応は、想定問答を作って、事前の答えを考えておくことです。
とは言え、全ての質問を網羅することなどできません。想定外の質問への対応を考える必要があります。
質問対応の具体的方法
困ったら質問内容の確認で時間稼ぎ
まず、以下のようなフレーズをはさんで時間を稼ぎ、話しながら回答を検討しましょう。
- 「いただいたご質問は、○○、という趣旨でよろしいでしょうか?」
- 「さきほどいただいた、○○、という質問に関してお答えします」
これだけで慌ててピントの外れた回答をしたり、不自然に沈黙してしまう事態を回避することができます。
背景情報をしゃべって時間稼ぎ
それでも回答がまとまりきらない場合は、質問に正面から答える前に、背景事情などを説明して時間を稼ぎましょう。例えば、「あなたのコンサルタントとしての差別化ポイントはなんですか」という質問であれば、以下のようになります。
「ご質問にお答えするにあたり、私の経歴をあらためてご紹介させていただきます。○○業界で○○に携わった経験や、○○業務の経験があります。こうした経験を経て、現在の私の強みと考えていますのが、○○です。」
最後の手段は論点ずらし
中には回答できない質問もあります。あなたの知識が足りなくて答えられない場合もあれば、質問が的外れで答えようがない場合もあります。
あなたの知識が足りない場合には「知りません」と正直に答えてよい場合もあります。しかし、状況によってはそれでは信頼を失ってしまう場合もあります。こうした場合には、不本意ではありますが、論点をずらしましょう。
質問自体が的外れな場合も同様に論点をずらしましょう。質問者に「その質問は的外れで回答しようがありません」などと返してしまうと恥をかかせることになりますから、避けるようにしましょう。